Session XX よせあつめブルース


 サーチエンジンからいらっしゃるほとんどの方の、目的であろうコンテンツが無いと言うのも、ちょっぴり気が引けるので(笑)、今更ですが知ってる範囲の情報を載せてみます。
 『COWBOY BEBOP』とは、などと今更書く必要があるような方は、おそらくは、こんなキーワードで検索なんてしないと思われるので省略させて頂きます。復習したい方は、こちらをご参考にどうぞ。
 
「SESSION XX よせあつめブルース」とは
 
 幻の最終回等と呼ばれれている「SESSION XX よせあつめブルース」ですが、1998年6月26日にテレビ東京系放映時の最終話として以外、放映も、また、DVD等への収録もされていないことからそう呼ばれているのだと思われます。
 当時の背景として、1997〜1998年前半にかけて起こった、神戸市須磨区のいわゆる神戸児童連続殺傷事件、中学1年生の少年が学校で女性教師をバタフライナイフで刺殺した栃木県黒磯市の事件、中学3年生の少年がバタフライナイフで警察官から拳銃を奪おうとした襲撃事件等の影響で、TV各局ではナイフを使用するシーンが自粛されていました。また、過激な(と言っても、今の方が酷い気がしますが)性的表現を売りにした、当時の人気深夜番組等の打ち切り等、暴力的・刺激的な内容を放映する事自体を避けようとする風潮もあったようです。
 不運にも発表時期がそんな時期に重なってしまったばかりに、BEBOPはさまざまな規制をかけられ、内容も一部修正を余儀なくされて放映されることになってしまいました。もちろん、制作者サイドとしては不本意だったのは当然の事で、総集編として放映された「SessionXX よせあつめブルース」は、TV東京の厳しすぎる規制等への、抗議・皮肉を込めたメッセージ的な内容になっています。なので、「よせあつめ〜」の存在そのものが製作者にとって快いことではないらしく、勝手に持出されないようマスターテープをプロデューサーの南氏が個人的に保管されているという噂です。管野よう子氏の音楽を使用せずに、シャカゾンビ氏の音楽をわざわざ使用しているのも、「よせあつめ〜」は本来のBEBOPじゃない、という想いがあるのでは無いでしょうか。そういう訳で、非常に残念なことですが、現在に至るまで「よせあつめ〜」がDVDに収録される予定は全くないようです。(「残念ながら」と書いたのは、私個人的な意見として、制作者サイドのそういう事情を知ってなお、「よせあつめ〜」がとても素晴らしい作品だと思うからです。)
 
OP/EDクレジットの内容
 
・OP
企画:サンライズ、原作:矢立肇、シリーズ構成:信本敬子、キャラクターデザイン:川元利浩、メカニカルデザイン:山根公利、セットデザイン:今掛勇、美術監督:東潤一、色彩設計:中山しほ子、撮影監督:大神洋一、音響監督:小林克良、音楽ディレクター:佐々木史朗、井上裕香子、音楽制作:ビクターエンタテインメント、オープニングテーマ:「Tank!」、作曲:菅野よう子、演奏:シートベルツ、レコード:ビクターエンタテインメント、担当:小林教子(テレビ東京)、山崎立士、プロデューサー:南雅彦、池口和彦、配給:旭通信社、監督:渡辺信一郎、製作:サンライズ、バンダイビジュアル
 
・ED
ダイアローグ:信本敬子、渡辺信一郎、キャスト:スパイク:山寺宏一、ジェット:石塚運昇、フェイ:林原めぐみ、エド:多田葵、挿入曲:「空を取り戻した日:シャカゾンビ」、ブレイクビーツ:TSUTCHIE、構成:渡辺信一郎、エンディングテーマ:「THE REAL FOLK BLUES」、作詞:岩里祐穂、作曲・編曲:菅野よう子、唄:山根麻衣、レコード:ビクターエンタテインメント
※以下、オリジナルスタッフのクレジット
 
内容
(聴き取って記載したので細かい相違があるかもしれません。ご了承を。なお、回想シーンの台詞は省略しています。)
 
よせあつめブルース
 
(スパイク)
 永遠に続くものはない、あらゆるものに終わりは来る。それは自然の摂理というやつだ。突然だが今日で最終回だ。そこで今回は、今までにあったことを思い出して色々と考えてみたい。
 
Part 1 「フ−ド・フォ−・ソート」 (Food For Thought/JB'S) ※括弧内は元ネタと思われる曲。間違ってるかも
 
(スパイク)
 食いモンはとても大切だ。なにしろ人間の体はそいつが食ったモンで出来ているわけだ。もし俺のクローンが人間がいたとして、そいつがハンバーガー以外食ったことがないとしよう。そいつと俺は遺伝子的には同じでも、まったく違った人間になるはずだ。ハンバーガースパイクは俺よりも怒りっぽいかもしれないし、日曜には教会に行くような男かもしれない。凶暴な賞金首かもしれないし、Yシャツにはアイロンをあててから着るような男かもしれない。いずれにしても、ハンバーガースパイクは俺とは別人だ。要するに食いモンを選ぶときは、よくよく考えて選ばないといけないってことだ。
 
Part 2 「フールズ・ゴールズ」 (Fools Gold/The Stone Roses)
 
(ジェット)
 ボンサイは奥が深い、ただカットすりゃいいってモンじゃない。それぞれのボンサイにはひとつひとつ個性があり、そいつを生かしてやらないといけないのだ。愚かな人間は、何でもかんでも同じように切り揃えようとする。はみ出した部分をただ、カット、カット、カットするだけだ。だがそのはみ出した部分こそが個性であり、オリジナリティなのだ。そんな事もわからない人間は鋏を持つべきじゃない。まったく、ボンサイが気の毒だ。
 
Part 3 「ケ・セラ・セラ」 (Que Sera Sera/Doris Day)
 
(フェイ)
 思想のない男は嫌い。でも思想を押し付けてくる男はもっと嫌い。歯槽のう漏の男も嫌い。息の臭い男とじゃキスもできなしね。危険な男は好き。でも、危険過ぎるのもちょっと考え物。弱気な男は嫌い。自分の弱さを分っている男は好き。楽観的な男が好き。人生をあらかじめ予想して悲観的に生きるなんて気が知れないわ。人生は多分、どう転んだってなるようになるのよ。
 
Part 4 「無情の世界」 (You Can't Always Get What You Want/The Rolling Stones)
 
(エド)
 エドです。宇宙は広〜いです。エドは宇宙の真理を探して旅をしています。裸足で歩くと、ビリビリします。ネットの海は広〜くて、いろんなおサカナもいてクリクリします。頭にモノを載せるとワクワクします。真理はあると思って探すとないですが、ないと思って探すとやっぱりないです。欲しいモノは手に入らないですが、いるものが手に入りました。
 
Part 5 「キー・オブ・ライフ」 (Key Of Life/Stevie Wonder)
 
(スパイク)
 人間は心臓の鼓動によって生きている。鼓動とは規則的な繰り返し、すなわちリズムのことだ。そう、何をするにしても大切なのはリズムだ。歩く時も、ケンカする時も、飯を食う時も、愛し合う時も、台詞を言う時も、リズムが重要なんだ。
 
Part 6 「ドギードッグ・ワールド」 (Doggy dogg world/Snoop Doggy Dogg)
 
(エド)
 ねえアイン、ねえねえアイン、どうしてそんなに毛深いの?はーい。それは寒がりだから! ねえアイン、そもそもアイン、どうしてゲラゲラ笑わないの? お〜、それは、ニヒルだから! ねえアイン、やっぱりアイン、どうしてそんなに幸せなの?そうです、それはエドが幸せだからでしょう?
 
Part 7 「ウォーク・ディス・ウェイ」 (Walk This Way/Aerosmith)
 
(ジェット)
 「作者が彼の読者に払う最大の敬意は、彼等が期待するようなものは一切書かないと言う事である。」そう言ったのはゲーテだ。ヤツはこうも言った。人間の働きにせよ自然の働きにせよ、我々が特に注目しなければならないのは、本来その意図である。まったくいい事を言うヤツだ。俺が警官をやめて賞金稼ぎになるなんざ、誰が考えただろう。古い仲間は皆驚いてる。まったく期待を裏切ってくれるなってな。だがそれでいい。誰も思い付かない事をやりてえじゃないか。見た事のないこと、聞いたことのない話。仲間達はそれを結構楽しんでるのさ。
 
Part 8 「ナチュラル・ウーマン」 (A Natural Woman/Aretha Franklin)
 
(フェイ)
 きれい事は嫌い、きれい好きも嫌い。少しくらい汚れている方が、部屋も世の中も住みやすいってもんよ。色白は七難隠すなんていうけど、隠し事も嫌いなの。しみ、そばかす、いいじゃない。誰も彼も同じ肌、同じ顔じゃどれが自分かわかんなくなるわよ。あたしはただでさえ自分がわからない。だから、手がかりを消しちゃいけないの。ぜんぶ自分の道標だからね。
 
Part 9 「インスタント・カーマ!」 (Instant Karma/John Lennon)
 
(スパイク)
 ラフィング・ブルが言った。「泳ぐ鳥よ、お前の体が何で出来ているか知っているか?」俺は言った、「知らねえよ。きっとどこにでも転がってる鳥のフンだろうさ」ブルが言った、「泳ぐ鳥よ、お前の魂は何で出来ているか知っているか?」俺は言った、「知らねえよ。きっとどこにで転がっている綿ぼこりだろうよさ」ブルは言った、「その答は間違っていて合っている。お前の体は宇宙の全てと繋がっていながら、お前にしかなり得ない。お前の魂は宇宙の全てを含んでいながら、お前でしか有り得ない。それはこの私も、そして誰しも。」「誰かが憎ければ、お前は自分を憎んでいる。誰かを愛していれば、お前は自分を愛している。」俺は言った。「俺は誰にも何も感じないよ」ブルは言った、「それは、この地上で何より不幸なことだ。」
 
Part 10 「シュガー・マウンテン」 (Sugar Mountain/Neil Young)
 
(スパイク)
 赤ん坊に甘いものばかり食わせると、そればかり欲しがって、肝心の栄養のある食事を受け付けなくなるそうだ。やはり、砂糖菓子のようなものこそが有毒だ。別に食いモンだけの話をしているんじゃない。世の中砂糖菓子でいっぱいだ。そんなものばかり見てたら、脳が腐ってヨーグルトになっちまうぜ。
 
Part 11 「チェイン・オブ・フルーズ」 (Chain Of Fools/Aretha Franklin)
 
(ジェット)
 いやあ料理っていうのは奥が深い。闇雲に味を付ければいいってもんじゃねえ。愚かな人間はやたらに味を付けまくり、牛肉だか鶏肉だか判らんような料理にしちまう。そういう人間は中華鍋を持つべきじゃない。元の素材ならではの味、つまり牛肉なら牛肉のオリジナリティを生かしてやらねえと、牛肉も悲しむってもんだ。
 
Part 12 「ドゥ・イット・ユアセルフ」 (Do It Yourself/Ian Dury)
 
(フェイ)
 自分の事は、人に頼らず自分でやる。誰に教わったか知んないけど、いつからかそんな風に思うようになったわ。別に大層なことじゃないけど、人に頼られて、それに応えられないのも嫌だし、たとえ応えられたとしても、それがホントにその人のため?とか思っちゃうし。結局、自分の運は自分でつかまないとね。
 
Part 13 「イフ・シックス・ワズ・ナイン」 (If 6 was 9/Jimi Hendrix)
 
(スパイク)
 あらゆる物を疑ってかかる事、それが重要だ。情報なんてしょせんは情報。テレビで言ってる事が真実なんて思ったら大間違いだ。自分の目を見開いて、耳をかっぽじって世界を見聞きすること、そして自分の脳を使って考えること、全てを疑い尽くした後にこそ、何かを本当に信じることが可能なんだ。そう、信じるために全てを疑うんだ。
 
Part 14 「アメジング・グレイス」 (Amazing Grace/Aretha Franklin)
 
(ジェット)
 賞金稼ぎの良い所は、ルールがないってところだ。賞金首を捕まえるのに、こうしなくちゃいけないという決まりなんてどこにも存在しないだ。だが好き勝手な事をやるととたんに文句を言われたり、それはルール違反だと怒らたりする。ヤツらは、この世界のルールに従って生きてるつもりなんだが、そんなルールなんて一体誰が決めたんだ。俺達は誰かに従うために生まれてきた訳じゃねえ。脅されようとすかされようと魂は売らない。残念ながら、自由業の魂は骨董品だ。あん?その心は?高過ぎて金じゃ買えねえんだよ。
 
Part 15 「マイ・フェイバリット・シングス」 (My Favorite Things/John Coltrane)
 
(エド)
 エドはいままで苦労したことがありません。ひょっとしたら、ホントはあるかもしれませんが、ぜんぜん憶えていません。どうしてかというと、おもしろそうなことしかしないし、おもしろくなさそうなことの中にも、ちょびっとは面白そうなことを発見して、ビリビリするからです。でも、それでもやっぱりつまんなそうな時は寝ます。寝たら夢の中でコロコロおもしろいです。おわり。
 
Part 16 「アンフィニッシュド・シンパシー」 (Unfinished Sympathy/Massive Attack)
 
(スパイク)
 ブルース・リーはこう言ったそうだ。「心を空っぽにして、どんな形態も形も捨てて水のようになるんだ。水をコップに注げば水はコップとなるし、水をティーポットに注げば水はティーポットとなる。水は流れることも出来るし、激しく打つことも出来る。だから、友よ、水のようになるよう心掛けることだ。」さすが俺の心の師は言う事が違う。こんな事も言ってる。「自分が教えているのは、護身術とか相手の倒し方とか、そういうことじゃなくて、むしろ、ある動きを通してどうやって自分を表現するか、ということなんだ、それが怒りであれ、決断であれ、何だろうとでも。つまり格闘にのっとった人間の体を使った表現法だ。」ブルース・リーがただの映画スターや、ただの格闘家じゃないのがわかるだろ?
 
Part 17 「公的抑圧」 (Public Pressure/Yellow Magic Orchestra)
 
(ジェット)
 もしもこの世に神様がいるのなら、一つ願いたい。すべての自由を阻害する者たちに、天罰の下らんことを。
 
Part 18 「胸いっぱいの愛を」 (Whole Lotta Love/Led Zeppelin)
 
(フェイ)
 たまに思うわ、損な性格だって。時々思うの、これじゃあいい男が逃げちゃうわって。まあ、でもこれがアタシなんだからしょうがないわよねえ。別人のように振る舞って「あたしぃ、こう見えても結構家庭的なんですよぉ」なーんて言っちゃって、一時うまくいったとしても、後で苦労、いや、もとい後悔するだけ。このアタシ、そのままのアタシがいいって言う人じゃなきゃやだしねぇ。まあアタシの相手すんのも大変だと思うんだけど、宇宙のどっかにそんな運の悪い男もいるでしょ。
 
Part 19 「ワイルド・スタイル」 (Wild Style/サントラ?)
 
(ジェット)
 今から一世紀以上も前、チャーリー・パーカーっていうサックス吹きがいた。ヤツは音楽を譜面通りに演奏しなかった最初の男らしい。つまり、型通りに演奏するだけじゃ飽き足らず、アドリブをかまし、自分自身のスタイルで吹いたってことだ。奴が始めたその音楽は、やがてbebopと呼ばれたそうだ。そう、それがこの船の名前の由来ってわけだ。
 
Part 20 「デイドリーム・ビリーヴァー」 (Daydream Believer/Monkees)
 
(スパイク)
 俺達は、眠りながら目覚め、目覚めながら眠っている。過去は事実か?記憶は真実か?夢はどこからが夢なのか?寝ながら見る夢、起きていて見る夢、どちらも同じだ。夢を見ないという奴は憶えていないだけ。夢がないという奴も気付いていないだけ。臆病なのさ。見たいくせに見ないようにしているだけなんだ。
 
Part 21 「君の意志のままに」 (Hang on to Yourself/David Bowie)
 
(スパイク)
 そしてこれはただの幻影だ。見えざる手に操られ、真実は分厚いベールに覆われたままだ。でもそれは、ひっそりと、まるでタイタンの月のように人知れず存在し、砂嵐が過ぎ去った頃いつか姿を現すだろう。
 
Part 22 「怒りをこめて振り返れ」 (Look Back In Anger/David Bowie)
 
(スパイク)
 だからもう、たかが娯楽に目くじら立てたりするのはよそうじゃないか。これは冗談なんかじゃない、フィクションでもない、それとも俺は悪い夢でも見てたのか?
 
Part 23 「ブルーにこんがらがって」 (Tangled Up In Blue/Bob Dylan)
 
(スパイク)
 どっかのブルースマンが、ブルースの定義をきかれてこう言ったそうだ。「ブルースってのは、どうにもならない困り事を言うのさ」
 
Part 24 「イッツ・オール・オーバー・ナウ、ベイビー・ブルー」 (It's all over now, baby blue/Bob Dylan)
 
(モノローグ無し)
THIS IS NOT END.
YOU WILL SEE THE REAL "COWBOY BEBOP" SOMEDAY!


 
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