お酒について
 以前から、ご要望の多かった、お酒の説明のページです。ご意見(ここは違うぞ、とか、こんなのもあるよとか)、ご質問(分かる限りお答えします。僕が忙しい、あるいは気がのらない(笑)などの場合には、時間が少々かかるかもしれませんが御了承を)e.t.c.ありましたら、遠慮なくどうぞ。
 もっと詳しく知りたいという方のために、以下参考文献を挙げておきます。

【参考文献】
福西英三、花崎一夫、山崎正信 1996『新版バーテンダーズマニュアル』柴田書店
土屋守 1995『モルトウィスキー大全』小学館
土屋守 1999『ブレンデッドウィスキー大全』小学館
John Lamond & Robin Tucek 1996 『The Malt Whisky File』CANONGATE
福西英三 1997 『リキュールブック』柴田書店
今井清他 各年版『カクテル・カタログ』成美堂出版
各年版『世界の名酒辞典』講談社
その他、各種カクテル・ブック、パンフレットe.t.c.


Key Words(見出しをクリックするとここへ戻ります。)

定義  アルコール分の表現  分類  醸造酒  蒸留酒  混成酒


酒の定義
 酒とはアルコール分を含む飲料の総称です。身もふたもないですが(笑)。
 日本では、酒税法によって定義されています。酒税法第2条によると、「酒類とは、アルコール分1度以上の飲料をいう」ということになっています。
 ここでいう”アルコール分”とは、15℃のときに原容量100分中に含まれるエチル・アルコールの容量をいいます。平たく言えば、100ml中に何mlのアルコールが含まれているか、ということですね。例えば、アルコール1mlとすると、含有率は1%です。これを日本ではアルコール分1とします。つまり、

  アルコール分(度数)=アルコール含有率(容量%

となります。日本の他、EU諸国(ただし、U.K.は除く。後述。)、ロシア、オーストラリア等、多くの地域で容量%( Percent by volume )が採用されています。
 ここで、わざわざ容量%というのを強調したのかというと、国によっては重量%( Percent by weight )を用いる場合もあるからです。重量%の場合は100gの液体中に何gのエチル・アルコールが含まれているかを表します。容量%ならば、アルコール分表記の数字の後に、Percent by volume 、% by vol.、v/v% 等の、重量%の場合は、Percent by weight 、% by wgt.、w/w% 等の表記がされています。
 米国では、Proof(American Proof) が使われています。これは、水=0プルーフ、100%のアルコール=200プルーフとするものです。つまり、

  American Proof = 容量% × 2

となります。
 また、U.K.でも Proof(British Proof) は使用されていますが、こちらは少々ややこしいです。57.1容量%のアルコール=100プルーフとされています。水=0プルーフ、100%のアルコール=175プルーフ、つまり、

  British Proof = 175 × 容量%/100

となります。最近はあまり Proof 表記は見かけなくなってきましたが。

酒の分類
 製法上から酒を分類すると、
  1. 醸造酒:穀類や果実等を原料として発酵させたもの。 →詳細

  2. 蒸留酒:穀類や果実等を原料として発酵させ、更に蒸留したもの。 →詳細

  3. 混成酒:醸造酒や蒸留酒に草根木皮や果実等の香味を移したものや、それらを混合し、糖分を加えたもの。 →詳細
の3つに大別されます。

 醸造酒蒸留酒はそれぞれ、糖質原料のもの(果実・糖蜜・サトウキビ等)とデンプン質原料のもの(穀物・イモ類等)の2タイプに分けられます。
また、混成酒は一般に、薬草系・果実系・種子系・特殊系の4種類に大別されます。
 また、混成酒=リキュールと思われそうですが、実際には、ベルモット(Flavored Wine に分類される)、スロー・ジン(Flavored Gin に分類)、チェリー・ブランデー(Fruit Brandy に分類)等の例外もあります(ただし、いずれも日本国内では酒税法の関係でリキュール扱い)。
(下表参照。例は代表的なもののみ)

醸造酒 糖類 果実 ワイン(葡萄)、シードル(リンゴ)e.t.c.
蜂蜜 ミード(蜂蜜)
その他 プルケ(竜舌蘭の汁)
澱粉 穀類 ビール(大麦)、清酒、紹興酒(米)
蒸留酒 糖類 果実 ブランデー(葡萄)、カルバドス(リンゴ)、キルシュ(サクランボ)e.t.c.
糖蜜 ラム、焼酎(サトウキビ)
澱粉 穀類 ウイスキー(大麦、その他穀類)、ウオツカジン
アクアビット、焼酎(穀類・イモ類)
その他 テキーラ、メスカル(竜舌蘭の株)
混成酒 薬草系 アブサン、ズブロッカ、シャルトリューズ、ドランビュイ、
ベネディクティン、カンパリ、ベルモット
果実系キュラソー(オレンジ果皮)、スロー・ジン、ピーチツリー、カシス、チェリー・ブランデー、サザン・カムフォート、ディタ
種子系 コーヒー・リキュール、カカオ・リキュール、アマレット(杏の核)、ノアゼット(ヘーゼルナッツ)、ノチェロ(くるみ)
特殊系 クリーム・リキュール、アドボカート(卵)、ジンジャー・ワイン

醸造酒
 醸造酒とは、酵母の発酵作用によって生まれた酒です。アルコール度数はだいたい20度以下で、原料の特徴がよく現れます。醸造酒は、原料が糖質か澱粉質かにより、2タイプに分類されます。
 糖質原料の酒は、酵母によりそのまま発酵するため、単発酵酒とも呼ばれます。ワインがこのタイプの代表的な酒です。
 澱粉質原料の酒は、デンプンを糖化酵素により糖化した後、発酵するため、複発酵酒とも呼ばれます。ビール、清酒などがこのタイプの代表的な酒です。

蒸留酒( Spirits )
 蒸留酒とは、発酵によってできた酒をさらに蒸留して作った酒で、アルコール度数が高いのが特徴です。中世ヨーロッパの錬金術師により生まれた酒です。
 果実原料のブランデーや、穀物原料のウイスキージンウオッカ、糖蜜原料のラム、芋類原料のアクアビット、焼酎、および、テキーラなどが代表的です。

混成酒
 混成酒とは、醸造酒や蒸留酒をベースとして、薬草や香草、果実、糖分などを混ぜたり、浸出したりして、再製した酒です。
 醸造酒ベースのものではベルモットが代表的です。また、蒸留酒ベースのものはリキュール( Liqueur )と総称されます(例外もありますが)。



”酒は大勢の馬鹿者どもをつくる。
だが本来、人間とは馬鹿なもの。
というわけで酒の罪は帳消しだ。”

    R・ベンチレイ



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